ネックと指板

バンジョーの棹の部分は、土台となる木材に指板が接着されて出来ています。土台となる部分のことをネックと呼びます。ネックと指板が一体になった棹全体のことをネックと総称することもあります。

ネックの材質はバンジョーメーカーによって様々なようですが、メイプル、ウォルナット、マホガニーが主流のようです。メイプルにはこの写真のようにとても美しい木目のものがあります。

メイプル・ネックはEarl ScruggsやSonny Osborneが所有する、ギブソン・グラナダが有名です。彼らの演奏からその音を聞くことができます。マホガニー・ネックは、J.D.Croweの所有するギブソンRB-75が有名です。
ウォルナット・ネックはギブソン社ではRB-4、ステリング社のスタッグホーン、フェンダー社のアーティスト、ボルドウィン社のスタイルDなど様々なメーカーで名器が作られています。ウォルナットも独特の音と美しい木目を持っています。

両方の写真のちょうど中ほどからペグが出ていますが、これが5弦ペグです。弾いていて邪魔になりそうな気がしますが、案外気になりません。5弦ペグのところでポコッと膨らんでいて、見た目は変かもしれませんが、スムースに左手が動くような形状になっているだと思います。

指板はローズウッドかエボニーが多いです。Earl Scruggsがギブソン社のグラナダ・モデルを使用していることから、現在のギブソン社が作っているグラナダを使用している人も多く、それはメイプルネックとローズウッド指板になっています。
また同じく、ギブソン社が出しているEarl Scruggsモデルはメイプルネックにエボニー指板になっており、この2つを弾き比べるとローズウッドとエボニーの違いがわかるかもしれません。
この写真の通り、バンジョーの指板にはとても美しいインレイが施されています。これはペグヘッドのインレイとセットになっていて、フライング・イーグルのものです。
インレイが入っているフレットはだいたい決まっているようですし、またどんなインレイが入るかも決まっているようです。


ネックも指板もバンジョーの音質を左右する重要なパーツで、材質だけでなく太さや重さなどでも違いが出ます。バンジョーのネック(ネック+指板)・ビルダーとしてFrank Neatが有名です。日本にも彼の製作したネックのついたバンジョー・オーナーが何人もいますが、そのネックは高い評価を受けています。
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